【2025年版】製造業ホームページで参考にしたいデザイン20選!
製造業のホームページは、いまや単なる会社案内ではなく「営業・採用・ブランド発信」の中心的な役割を担う存在です。特に近年では、Web経由の商談や採用応募が増加しており、ホームページのデザインや構成が企業イメージや信頼性を左右するようになっています。
本記事では、製造業のホームページにおけるデザインの重要性と、成果を生み出すサイトに共通する特徴を解説します。これから自社サイトのリニューアルを検討していたり、デザイン改善のヒントを探していましたら、ぜひ参考にしてみてください。
製造業のホームページが重要な理由

製造業においてホームページは「営業ツール」「採用ツール」「ブランドの顔」という3つの役割を果たします。ここでは、その3つの観点から重要性を整理します。
- 営業活動の効率化:時間や地域に関係なく製品情報を発信できる
- 信頼性の向上:取引先や求職者に安心感を与える
- 採用・広報の強化:企業理念や働く環境について発信できる
重要な理由1. 営業活動の効率化
製造業の営業活動はこれまで「展示会」や「訪問営業」が中心でしたが、近年はWeb経由での情報収集が主流になっています。ホームページを整備すれば、24時間365日、自社の強みや製品情報を発信できます。
特に、製品カタログや技術資料をオンラインで閲覧・ダウンロードできるようにすることで、営業時間外でも商談のきっかけを生み出せるのが大きな利点です。営業担当の人的リソースを補完し、問い合わせ数の増加にも直結します。
重要な理由2. 信頼性の向上
製造業の取引においては、製品性能や納期だけでなく「企業としての信頼感」が選定の大きな判断軸になります。どれほど優れた技術を持っていても、ホームページが古く、情報更新が止まっている企業には不安を感じる顧客も少なくありません。
一方、整ったデザインと最新情報が整理されたホームページは、企業の姿勢や誠実さを伝える効果があります。企業理念・製造実績・品質保証体制などを丁寧に掲載することで、「信頼できるパートナー」としての印象を強めることができます。
重要な理由3. 採用の強化
求職者は応募前に必ずと言って良いほど、ホームページを確認します。企業の公式ホームページにアクセスして社風や働く人の姿勢について確認した上で応募をするか判断するためです。
採用活動の面においてホームページは「どんな製品を作っている企業なのか」「どんな先輩が働いているのか」「どんな企業理念を大切にしているのか」といった企業の魅力を伝えるための貴重な情報発信ツールです。
参考にしたい製造業のホームページ20選

製造業のホームページの中でも、デザインの参考になるホームページを厳選しました。早速、製造業のホームページで参考にしたい事例を見ていきましょう。
同じ製造業といえど、企業によって設計や表現方法は異なります。自社のイメージに近い事例を見つけて、ぜひデザインの参考にしてみてください。
1. 神明電機株式会社

出典:神明電機株式会社
神明電機株式会社は、スイッチ・ソレノイド・リレー製品を製造する企業です。シンプルな印象に仕上げつつ、TOPページでは斜めのラインを取り入れることで動きを演出。各装飾にブルーが積極的に取り入れられており、企業の誠実さが伝わるデザインです。
製品情報ページでは、製品をカテゴリー軸や製品名、用途から検索できるように設計されています。サイトは日本語、英語、中国語に対応しているため、海外からのアクセスにも対応できる設計です。

集客の観点で注目すべきポイントが、製品の解説ページを設置している点です。自社で扱う製品の基本情報や種類、動作に関する情報などをイラスト付きでまとめています。
関連ページ:事例紹介「神明電機株式会社」
2. 日本無機化学工業株式会社

出典:日本無機化学工業株式会社
日本無機化学工業株式会社は、モリブデン・タングステン化合物やヘテロポリ酸など、高付加価値商品を中心とした工業薬品の製造・販売に特化した専門メーカーです。
トップページでは、メインビジュアルに科学メーカーであることを強調する写真を掲載。画像の上に企業メッセージを記載して、どんな製品を製造しているか伝えています。

同社のホームページは、採用ページ上での積極的な情報発信が印象的です。会社についての情報を数字と共に紹介したり、「先輩社員の声」として社員の紹介を設けるなど、企業文化や働くイメージを伝える工夫がされています。
3. オイレス工業株式会社

出典:オイレス工業株式会社
オイレス工業株式会社は、オイルレスベアリングや免震・制震装置を開発する総合メーカーです。サイト全体を通して動きのある表現を採用しています。

スペシャルコンテンツである「オイレス早わかり」のページでは、ユーザーの操作と連動するアニメーションを導入。BtoB企業でありながらも親しみや遊び心を意識したデザインに仕上げています。
関連ページ:事例紹介「オイレス工業株式会社」
4. 株式会社キーエンス

出典:株式会社キーエンス
株式会社キーエンスは、センサ、測定器、画像処理システム、制御・計測機器など、工場自動化(FA)用コンポーネントを開発・製造・販売する企業です。ここでは、同社のコーポレートサイトを紹介します。

会社情報ページは、製品詳細に特化したTOPページとは異なり、ブランディングを意識した広報的かつ堅実なデザインが特徴です。デザインは、コーポレートカラーの赤をアクセントに、白と濃いグレーを基調としており、知性と高い信頼性を表現。装飾は極めてシンプルで、主要な情報(メッセージ、会社概要、IR情報、サステナビリティ)が階層的に整理されたナビゲーション構造が採用されています。
5. 株式会社ISSダイニチ

出典:株式会社ISSダイニチ
株式会社ISSダイニチは、超精密な金属加工、特に微細穴加工・深穴加工に強みを持つ企業です。同社のホームページは、青を基調にオレンジをアクセントにした色彩を採用。


加工風景の動画や米粒大の製品の事例写真など、視覚的に技術力の高さを伝えています。「開発ストーリー」セクションは、カードのようなパーツデザインが印象的です。難題を解決した顧客事例を開発背景とともに紹介して、技術力だけでなく企業の挑戦的な姿勢についても発信しています。
6. 株式会社共栄精機

出典:株式会社共栄精機
株式会社共栄精機は、レーザー加工・曲げ加工・溶接加工を中心とした高い加工技術を有する企業です。ホームページでは、「金属加工のコンビニエンスストア」という印象的なキャッチコピーを掲載しています。スピードと顧客への利便性をわかりやすく訴求している例と言えるでしょう。

ナビゲーションにおいて最も特徴的なのはCTA設計です。「最短5分見積り」という具体的なメリットを提示したボタンをヘッダーの目立つ位置に配置。リード獲得を増やすために参考にしたいアイデアです。
7. シチズン時計株式会社

出典:シチズン時計株式会社
シチズン時計株式会社は、「時計」を核とし、その精密技術を応用した「工作機械」や「デバイス」も製造・販売する多角的な事業を持つグローバル企業です。

同社のホームページは、グループ企業としての高い信頼性と、多岐にわたる事業領域を分かりやすく整理したデザインを採用しています。配色はモノトーンを中心に設計されており、高品質で洗練された企業イメージを演出しています。
8. マイワークス株式会社

出典:マイワークス株式会社
マイワークス株式会社は、金属加工全般(旋盤・フライス・マシニングなど)を手がけ、特に小ロット・特急対応や産業用ロボット部品の製作を得意とする愛知県の企業です。

同社のホームページの最大の特徴は、臨場感があふれるファーストビジュアルです。活気ある現場と高い技術力をストレートに伝えています。ビジュアルを主体とした積極的な情報発信をしており、参考にしたいアイデアです。
9. 瀬尾製作所 株式会社

出典:瀬尾製作所 株式会社
瀬尾製作所株式会社は、金属加工の技術を基盤に、「SEO RAINCHAIN」と「Sotto」の二つの自社ブランド製品を開発・製造する富山県の企業です。

ホームページは、製造技術の背景にある「デザイン」と「ものづくり」へのこだわりを強く打ち出した、情緒的で洗練されたデザインが特徴です。見る人を惹きつける、高いブランドイメージを構築しています。

ナビゲーションは、PCでホームページを表示すると、最初は画面下部にあったナビゲーションメニューが、下方向にスクロールすると、一定の高さで上部に固定される仕様です。「ブランド」「ショールーム」「ジャーナル」といったコンテンツに重点が置かれ、情報発信チャネルの多様化が図られています。
10. 株式会社ユニケミー

出典:株式会社ユニケミー
株式会社ユニケミーは、理化学技術に関する調査・研究・試験・測定・分析及び情報の提供を行っている企業です。1972年の設立以来、ものづくり企業が直面する課題解決や、環境保全に貢献する事業を展開しています。

ホームページのデザインは、濃い青をメインカラーとし、白とのコントラストで専門的かつ堅実なイメージを醸成しています。ファーストビジュアルには「ミクロから宇宙まで その先を追及する」というメッセージを掲載。同社が手掛ける事業のスケールの大きさを感じさせます。
11. カネックス刃物工業株式会社

株式会社カナエは、1957(昭和32)年に杉金物店として創業した刃物製造を手掛ける企業です。超硬工具やダイヤモンド工具(PCD工具)、ドリルやエンドミルといった製品を提供しています。高精度が求められる分野の試作・多品種少量生産を得意とする企業です。


同社のホームページは、スクロールに合わせてビジュアルが変化する動的な技術を採用しています。ヘッダーエリアのナビゲーション上にはPromotion Videoのボタンを設置。自然に目が誘導されるような配色が特徴です。全体的に動きのある装飾を取り入れており、見ていて飽きないホームページに仕上がっています。
12. 大同工業株式会社

出典:大同工業株式会社
石川県加賀市に本社を置く大同工業株式会社は、主に二輪車、自動車、産業機械用のチェーンや、二輪車用ホイールなどを製造・販売している企業です。

同社のホームページでは、青を基調とした清潔感のあるデザインを採用。製品写真やイラストが多く使われており、技術力や事業内容が明確に整理され、IR情報も充実しています。
13. オリエンタルモーター株式会社

オリエンタルモーター株式会社は、精密小型モーターや制御用電子回路などを開発、製造、販売している企業です。世の中にある「動き」に関わる幅広い製品を提供しています。

同社のホームページは、製品情報の整理やWEBショップとの連携強化により、ユーザーが専門製品をスムーズに探せるように設計されています。サイト全体で企業の信頼性と高い技術力を伝えることに重点が置かれている点も特徴です。
14. 日本発条株式会社

出典:日本発条株式会社
日本発条株式会社(ニッパツ)は、ばね部品を中心に自動車部品や半導体関連、さらには工場設備に関わる製品までを手がけている日本のメーカーです。「ばね」の開発・製造をコア技術とし、特に「懸架ばね」で世界トップシェアを誇っています。

同社のホームページは、「ばね」というコア技術を基盤に、いかに大きな事業を展開しているかを伝えることに重点を置いた、信頼感と安定感のあるデザインが特徴です。

ナビゲーションの工夫として、「製品を探す」セクションで「製品種類」「業界・シーン」「機能」という複数の検索軸を用意し、多岐にわたる製品群の中からユーザーが目的の製品を見つけやすくしています。
15. 株式会社オグロ

出典:株式会社オグロ
株式会社オグロは、旋盤加工、マシニング加工、研削加工といった切削加工技術を用いた精密部品の量産加工を得意としており、工作機械部品などを製造する企業です。

デザインは、白と黒を基調とし、メタリックな製品写真がTOPページに掲載されています。これにより、精密な機械加工の持つ硬質で高品質なイメージが強く強調されるのがポイントです。また、大胆な余白と高解像度の製品写真により、高い技術力と品質への自信をプロフェッショナル向けにストレートに伝えています。
16. オカネツ工業株式会社

出典:オカネツ工業株式会社
オカネツ工業株式会社は、農業機械分野を中心に、建設機械や産業機械向けにOEM生産を行う企業です。また、電動ミニ耕うん機「くるぼ」や電動運搬車「ハコボ」など、自社ブランドのオリジナル製品も開発・販売しています。

公式ホームページは、設計から物流まで社内で完結する「一貫生産体制」が強みとして強調。企業情報や採用情報に加え、社内報や製品詳細、SNS連携といった多岐にわたる情報を提供しています。

デザインは、白を基調に、自社製品の色にも採用されている鮮やかなグリーンをアクセントカラーとして多用し、農業機械分野の活気と親しみやすい企業イメージを演出。また、下層ページでは設備情報を掲載しており、生産能力・技術力の高さを発信しています。
17. 株式会社ニコン

出典:株式会社ニコン
株式会社ニコンは、光利用技術をコアとし、映像事業(カメラ・レンズ)、光応用製品事業(露光装置)、ヘルスケア事業など、幅広い分野で製品やソリューションを提供するグローバル企業です。


デザインは、白を基調に黄色をアクセントとして効果的に使用。TOPページは「法人向け事業」と「個人向け事業」の二つの情報動線が明確に分けられています。掲載された画像には未来的なイメージを多用しており、企業のブランドイメージを強く押し出している印象です。
18. 愛知電機株式会社

出典:愛知電機株式会社
愛知電機株式会社は、電力機器、回転機、プリント基板の3つの事業を柱とし、中部電力グループの一員として社会の電力インフラや産業を支える製品を提供する企業です。
ホームページ全体では白を基調に、濃いネイビー(青)をメインカラーとしています。この青は、電力インフラ企業としての安定性、信頼、堅実さを強く表現していると言えるでしょう。

下層ページにもこだわりが詰まっています。「愛知電機とは」や「採用情報」のページは、特に未来の社員や地域社会に語りかけるための工夫が見られました。
独自コンテンツ「女子陸上競技部」や「広告・CM」のセクションを公開しており、事業とは直接関係のない企業文化や社会貢献の側面を伝える役割を担っています。これにより、企業の親近感と地域社会への貢献度を高める効果が期待できます。
19. 株式会社SUBARU

出典:株式会社SUBARU
株式会社SUBARUは、自動車「SUBARU」の開発・製造・販売を行う企業です。同社のホームページは、「安心と安全」を核とするブランドイメージを体現し、ユーザーが必要な情報にアクセスしやすいように構成されています。

ホームページ全体としての大きな特徴は、白を基調にスバルのブランドカラーである濃い青をメインに使用し、技術力と安心感を表現している点です。写真には、自然の中を走行する車や生き生きとした社員(SUBARUびと)の姿が多く、ブランドが大切にする「愉しさ」の要素が強調されています。
ナビゲーションは、「企業情報」「株主・投資家」「サステナビリティ」「SUBARUらしさ」といった、あらゆる側面からの企業情報を網羅。ユーザーが自身の目的に合わせて迷わず情報にアクセスできるよう、グローバルメニューが緻密に設計されています。
20. 株式会社アルバック

出典:株式会社アルバック
株式会社アルバックは、真空技術に関連する幅広い製品を研究開発から製造、販売、カスタマーサポートまで一貫して提供する「真空総合メーカー」です。核となる真空技術を応用した様々な製品やサービスを提供し、産業界と科学の発展に貢献しています。
MVエリアには、真空装置や抽象的な光のイメージを用いたビジュアルが採用され、「見えない技術で未来を見つめる」という企業のキャッチコピーを視覚的に強調しています。

装飾における注目ポイントは、サイト内の各所で背景が透過されたボタンを採用しているところです。背後の写真やグラフィックの視覚効果を損なうことなく導線を確保でき、デザインの洗練されたトーンを保つ役割を果たしています。
参考にしたい製造業のホームページに共通する特徴

製造業のホームページで成果を上げている企業には、いくつかの共通したデザイン傾向があります。それは「見た目の派手さ」ではなく、「使いやすさ」「伝わりやすさ」「信頼感」を優先した設計思想です。
ここでは、デザインが優れたホームページに共通して見られる3つの特徴を紹介します。
- 情報の見やすさを重視したUI設計
- 自社ブランドや製品特性を的確に表現
- 問い合わせ・資料請求への導線設計が明確
インパクトよりもUI(情報への導線)を重視する
製造業のホームページでは、派手な演出よりも「情報を探しやすい設計」が成果を左右します。訪問者の多くは、製品情報や技術資料を短時間で確認したいと考えています。
そのため、カテゴリ・用途・業界別などの導線を設け、最短で目的の情報に到達できる構成が理想です。ナビゲーションを整理し、専門用語を減らすことで離脱率を抑え、問い合わせにつながる導線を生み出せます。
自社のブランドイメージを反映させる
優れた製造業サイトは、デザインを通じて「その企業らしさ」を伝えています。たとえば、精密機器メーカーなら「精度」、環境関連企業なら「信頼と持続性」を色使いや写真で表現しているのです。
製造業においては、実際の現場の風景や製品の写真が信頼性につながります。また、働くスタッフの真剣な眼差しも誠実さを伝える大切な要素です。「実在する企業の信頼性」を強調するためにも、可能な限り工場やスタッフの写真を活用してみましょう。
問い合わせや見積りへの導線が目立つように配置する

製造業のホームページでは、行動につながる導線設計が重要です。参考になるホームページの多くは、問い合わせボタンがヘッダーや製品ページ末尾などの「目立つ位置」に配置されています。
また、目立つ色を活用したり、他のボタンとは異なるデザインを採用するなど、目立たせる工夫をしている企業が少なくありません。こういった工夫により、、ユーザーが問い合わせたい瞬間を逃さずアクションにつなげられます。
まとめ:他社のデザインを参考に、自社のホームページを制作しよう。製造業のホームページ制作ならTMCデジタルへ!
この記事では、製造業のホームページデザインを紹介しました。製造業のホームページは、企業の信頼性を伝え、営業・採用・ブランディングを支える重要な資産です。オンラインでの商談や情報収集が主流になった今、ホームページは24時間働く営業拠点といえるでしょう。
成果を上げるサイトに共通するのは、派手さよりも「わかりやすさ」「信頼感」「行動導線」。 ユーザーが迷わず情報を得て、自然に問い合わせへ進める設計が鍵です。また、現場写真や社員の姿を載せることで、企業の実在感と誠実さが伝わります。
TMCデジタルでは、製造業を中心に数多くのホームページを制作・運用してきました。設計から運用まで、お客様の事業に寄り添った提案が可能です。「新しくホームページを立ち上げたい」、「既存サイトを改善したい」とお考えでしたら、TMCデジタルにご相談ください。

