デジタルマーケティングコラム 2025年5月30日

Webサイト運用のKPI10選!KPI設定方法と目的別の事例も紹介

KPIとは?

「KPI」は Key Performance Indicator の頭文字を取った言葉で、日本語では「重要業績評価指標」と訳されます。言い換えると、最終ゴール(KGI)へ向かう途中に置くチェックポイントです。現在地を数値で可視化できるため、進捗の遅れやボトルネックを早期に発見し、打ち手を講じられるメリットがあります。

KPIが使われる場面

KPIは営業や製造など幅広い領域で用いられますが、Webサイト運用では「アクセス解析ツールで追える指標」を中心に設定するのが一般的です。たとえば、セッション数や問い合わせ件数など、誰でも同じ定義で計測できる数字を選ぶとチーム内でブレが起きません。

KPIとKGIの関係

KPIとKGIはゴールまでの地図と現在地を示すコンパスのような関係にあります。KGI(Key Goal Indicator)は「最終的に到達したい山頂」を数値で表したもの。たとえば「年間売上1億円」や「月間リード100件」がそれに当たります。

一方のKPI(Key Performance Indicator)は、その山頂へ至るルート上に打つ里程標です。セッション数やコンバージョン率など、KGIを動かす因子を定点観測し、予定通り登れているかを確認します。

KPIが計画ラインを下回ればルートやペースの修正が必要ですし、上回れば次の一手を前倒しできるかもしれません。つまり、KPIが正しく機能していれば「登頂できるかどうか」を早期に判断でき、KGI達成の成功確率を高められるというわけです。

KGI(Key Goal Indicator)
最終的に達成したいゴールを示す指標。Webサイトなら「年間売上◯円」「月間リード◯件」などが代表例です。

KPI
KGI達成に向けた中間目標。コンバージョン率や平均滞在時間など、KGIに直結する行動を数字で管理します。
例:月間リード100件(KGI)を達成するために、月間セッション数5,000、資料DL数50件をKPIとして追う。

KPI設定で押さえる3つのポイント

闇雲に数字を並べても改善は進みません。成果に直結する指標かどうかを、次の3つの観点でふるいにかけてから設定しましょう。KGIを押し上げる因果関係があり、誰でも同じ方法で測定でき、継続的に記録を追えるかをチェックすることがポイントです。

1. 数値化できる指標に限定する
「ブランディング向上」のような抽象的な指標は避け、PV数や検索順位など測定可能な数値を採用します。

2. 計測ツールで継続的に追えるか確認する
Google Analytics やSearch Consoleで自動取得できる指標を選ぶと、運用負荷を抑えられます。

3. KGIとの因果関係を明確にする
KPIが増え過ぎると管理が散漫になります。KGIを動かすてこになっているかを常にチェックしましょう。

KPI の作り方

KPIは、自社のWebサイトが目的を達成できているかを測るための大事な指標です。ただし、むやみに設定したり、数を増やしすぎたりすると、どれを優先して改善すべきか分からなくなります。
そこで、この章では、誰でも分かりやすくKPIを作るための方法を、具体的なステップに分けて解説します。

  • ステップ1 KGIを設定する
  • ステップ2 KSFを設定する
  • ステップ3 KPIを設定する
  • ステップ4 目標値を算出する

順番に見ていきましょう。

ステップ1 KGIを設定する

KGIとは最終的に達成したい目標のことです。まずは、あなたが運営しているWebサイトが何を達成したいのかを明確にしましょう。例えば、「売上を増やしたい」「問い合わせを増やしたい」「求職者を増やしたい」などです。 ポイントは、KGIはできるだけシンプルで明確にすることです。曖昧な目標にしてしまうと、その後の指標設定が難しくなります。

ステップ2 KSFを設定する

KSFとは、目標(KGI)を達成するために欠かせない成功要因のことです。KGIを達成するためには、どんな要素が必要かを洗い出します。
例えば、「問い合わせを増やす」というKGIの場合、成功要因として考えられるのは「訪問者を増やす」「フォーム入力を簡単にする」「サイトの信頼性を高める」などです。

KSFを考える際には、実際にサイトを利用するユーザーの立場になって考えると分かりやすいです。

ステップ3 KPIを設定する

KPIは、KSFを具体的に数値で評価できるようにした指標です。KSFが決まったら、それぞれに対して測定可能なKPIを設定しましょう。
例えば、「訪問者を増やす」というKSFに対しては、「月間の訪問者数」や「検索順位」などが適しています。「フォーム入力を簡単にする」に対しては、「フォームの完了率」などが考えられます。
ここでは、数値で計測できるものを選ぶことが重要です。そうすることで、改善すべきポイントがはっきりします。

ステップ4 目標値の算出フロー

KPIが設定できたら、最後は具体的な目標値を決めます。目標値を設定するためには、現在の状況を正しく理解し、達成可能な範囲を見極めることがポイントです。 目標値の計算は難しいと思われがちですが、初心者でも簡単に設定できる方法があります。それは、「逆算」で目標値を決める方法です。 例えば、「毎月の問い合わせを50件に増やしたい」と考えた場合、「現在のフォーム完了率は2%だから、目標を達成するためには月間2,500人の訪問者が必要だ」というように、KGIから逆算して必要な数値を割り出します。 こうすることで、根拠を持った具体的な数値目標を提示できるため、上司やチームにも納得してもらいやすくなります。

まずは Web サイトの目的を明確にしよう

WebサイトのKPIを設定する際には、まず最初に「このWebサイトは何のために存在しているのか?」という目的を明確にすることが重要です。目的がはっきりしていなければ、適切なKPIを選ぶことはできません。

ここでは、多くの企業がWebサイトを運営する際に掲げる代表的な目的を、以下の3つに分けて解説します。

 ・集客
 ・採用
 ・ブランディング

自社のWebサイトの目的に合わせて、どのタイプに該当するかを確認しましょう。

集客

集客を目的としたWebサイトは、自社の商品やサービスを知ってもらい、購入や問い合わせなどのアクションに繋げることが主な狙いです。
このタイプのサイトでは、訪問者数やコンバージョン率など、顧客が実際に購入や問い合わせといった行動に至るまでの指標をKPIとして設定します。

採用

採用を目的としたWebサイトは、優秀な人材を獲得することが狙いです。会社の魅力を伝え、求人への応募を増やすことがゴールです。
このタイプのサイトでは、訪問者数や求人ページの閲覧数、エントリー数など、応募までの流れを評価する指標をKPIとして設定します。

ブランディング

ブランディングを目的としたWebサイトでは、自社の認知度を高め、イメージ向上を狙います。商品を直接売ることよりも、企業の価値観やメッセージを伝え、ユーザーの心に強く印象付けることが主目的です。この場合、SNSでのシェア数やブランドに関連するキーワードでの検索数、再訪問率など、企業イメージの浸透度を評価する指標をKPIとして設定します。

自社の目的をはっきりさせることで、的確なKPIを選べるようになります。次は、具体的な代表的なKPIを紹介していきます。

Webサイト運用の代表的なKPI10選

Webサイト運用でよく使われる代表的なKPIを10個ご紹介します。KPIの設定に迷ったときは、まずは以下の指標から、自社の目的に合うものを選んでみてください。

1.PV数(ページビュー)
2.UU数(ユニークユーザー)
3.セッション数
4.オーガニック検索流入数
5.コンテンツ投稿数
6.検索エンジンの表示回数
7.クリック率(CTR)
8.直帰率
9.問い合わせ・申込数
10.コンバージョン率(CVR)

それぞれどんな目的で使うのかを、順番にわかりやすく解説していきます。

1. PV数(ページビュー)

  • 概要説明:PV数は、Webサイト内のページが表示された合計回数です。ユーザーがページを表示するたびに1PVとしてカウントされます。PV数が多いほど、サイト内のコンテンツがよく閲覧されていることを示します。サイトの人気や注目度を測れます。
  • 指標の目的:サイト全体の集客状況を知り、コンテンツの人気度や関心度を把握するために使います。
  • 計算方法:各ページの閲覧回数をすべて合計した数値です(例:TOPページ100PV+記事ページ200PV=合計300PV)。

2. UU数(ユニークユーザー)

  • 概要説明: UU数は、一定期間内にWebサイトを訪れたユーザーの実人数を表します。同じユーザーが何度訪問しても1ユーザーとしてカウントされます。UU数が高ければ、より多くの異なるユーザーにサイトが認知され、リーチが広がっていると判断できます。
  • 指標の目的: 実際のユーザー数を知りたいとき、新規ユーザーの増加やサイトの認知度を評価する際に使います。
  • 計算方法: GA4(Googleアナリティクス)などの解析ツールで、期間中に訪れたユーザーの人数を集計します。

3. セッション数

  • 概要説明: セッション数は、ユーザーがサイトを訪問した回数を示す指標です。ユーザーがサイトを訪れた時点で1セッションとカウントされます。セッション数が高いと、ユーザーが頻繁にサイトを訪れていることを示し、サイトへの関心度や再訪問が活発であることが分かります。
  • 指標の目的: Web広告、SNS、メールマガジン、SEO記事など、さまざまな集客チャネルの効果を検証するために使われます。セッション数は、単に「何回サイトが訪問されたか」を表すだけでなく、Webサイトの利用状況やユーザーとの接点の質を把握する上で極めて重要な指標です。

    たとえば「広告を出した週にセッション数が増えた」という結果が出れば、広告がトラフィック獲得に貢献したことが分かります。
  • 計算方法: GA4(Googleアナリティクス)などで計測期間内のユーザーの訪問回数を合計します。

4. オーガニック検索流入数

  • 概要説明: 検索エンジン(GoogleやYahoo!)経由で自然に訪れたユーザーの数を表す指標です。有料広告は含まれません。オーガニック流入が高ければSEOが効果的に行われており、検索ニーズに合った良質なコンテンツを提供できている証拠です。

    SEOは広告と違い、一度上位表示されると継続的に流入を生み出す可能性があります。広告は出稿を止めると流入がゼロになりますが、SEOは一度上位表示されると継続的なアクセスが期待できます。
  • 指標の目的: SEO施策の効果を測定し、広告を使わず自然な形でのサイト集客を増やしたいときに使用します。コンテンツの見直しや、キーワード選定の改善に活用できるため、中長期的なコンテンツマーケティングの舵取りにも欠かせません。
  • 計算方法: Google Search ConsoleやGA4(Googleアナリティクス)で検索経由での訪問者数を計測します。

5. コンテンツ投稿数

  • 概要説明: 一定期間内にサイトに新規で投稿・公開したコンテンツ(記事やページなど)の数を示します。コンテンツ投稿数が多ければ、サイトが頻繁に更新されているため、ユーザーに新鮮な情報を提供できていると判断できるでしょう。
  • 指標の目的: コンテンツマーケティングの継続性や活性度を把握し、SEOや集客の土台づくりができているか評価する際に使います。施策の効果が出るまでに時間がかかるSEOやオウンドメディア施策では、「行動量そのもの」が成果の布石になるため、この数値をKPIとして追う意義があります。
  • 計算方法: 特定期間中に公開されたコンテンツ数や記事数をカウントします。

6. 検索エンジンの表示回数

  • 概要説明: 検索エンジンの結果ページに、自社サイトが表示された回数を示します(クリックされなくてもカウント)。表示回数が高ければ、検索ニーズに合ったページが増えており、SEO施策が成功していることを意味します。
  • 指標の目的: 検索エンジンでのサイト露出状況を把握し、SEO施策の改善に役立てることが可能です。
  • 計算方法: Google Search Consoleで「検索パフォーマンス」の表示回数を確認します。

7. クリック率(CTR)

  • 概要説明: クリック率とは、検索結果の表示回数に対して、自社サイトがクリックされた割合を示す指標です。CTRが高ければ、タイトルや説明文(メタディスクリプション)が魅力的でユーザーの興味を引いていると評価できます。
  • 指標の目的: 検索結果での訴求力を評価し、タイトルや説明文の改善対象ページを発見することが目的です。
  • 計算方法: CTR=(クリック数÷表示回数)×100(%)で算出します。

8. 直帰率

  • 概要説明: 直帰率とは、サイトに訪問したユーザーがページ上でアクションを起こさず、すぐに離脱した割合を示します。直帰率が高いと、ユーザーがページ内容に満足していない、または期待していた内容と異なった可能性があります。
  • 指標の目的: ページの品質改善やユーザビリティ向上のため、問題点を発見する際に使います。
  • 計算方法: 直帰率=(直帰した訪問数÷総訪問数)×100(%)で算出します。

9. 問い合わせ・申込数

  • 概要説明: サイト経由で発生した問い合わせや資料請求、申し込みなど具体的な行動の数を表します。この数が多ければ、サイトがビジネス成果に直結した効果を生んでいることになります。
  • 指標の目的: Webサイトの最終的な成果(コンバージョン)の評価に使用します。
  • 計算方法: 問い合わせフォームや申込フォームの送信数を合計します。

10. コンバージョン率(CVR)

  • 概要説明: コンバージョン率は、サイト訪問者のうち、設定した目的行動(問い合わせや購入)を実行した割合です。CVRが高ければ、訪問者を効果的に成果へ誘導できていると判断できます。
  • 指標の目的: サイトの収益性や成果への貢献度を評価・改善するために使用します。
  • 計算方法: CVR=(コンバージョン数÷訪問者数)×100(%)で算出します。

目的ごとの重要KPIと目標値設定の例

Webサイトは目的によって追うべき指標が異なります。たとえば「集客したいサイト」と「採用を目的としたサイト」では、見るべき指標や目標の立て方がまったく変わってきます。
この章では、次の4つの目的にフォーカスして、それぞれに適したKPIと目標設定の考え方を具体的に紹介していきます。

 ・集客を目的としたサイト
 ・採用活動を支援するサイト
 ・IR・株主向けの情報発信を行うサイト
 ・ブランディングを主目的としたサイト

まず、集客を目的としたWebサイトのKPIの例から見ていきましょう。

集客サイトのKPI

Webサイトの運用目的: サービスや製品の認知拡大、資料請求・購入・問い合わせへの導線強化

設定するKPI例:

 ・オーガニック検索流入数
 ・セッション数
 ・コンバージョン率(CVR)
 ・問い合わせ数

目標値設定例(ロジックツリー形式):
KGI:月間10件の成約を獲得したい

商談での成約率:20%
→ 月間10件の成約に必要な商談数:50件

申込から商談化率:40%
→ 月間50件の商談を実現するために必要な申込数:125件

CVR(申込率):2%
→ 月間15件の申込を実現するための必要なセッション数:6,250セッション/月

【数式による補足】
 ・成約数(KGI)=10件
 ・商談化率=40% → 申込数=10÷0.2÷0.4=125件
 ・CVR=2% → セッション数=125÷0.02=6,250件

活用ポイント:
このように「KGI → セッション数」までを分解・逆算することで、チーム全体が共通認識を持ち、具体的な行動計画が立てやすくなります。また、いずれかの数値(たとえばCVR)を改善すれば、目標達成までの「必要セッション数」が下がるため、改善インパクトの優先順位付けにも活用できます。

採用サイトのKPI

目的: 採用エントリー数を最大化し、優秀な人材との接点を増やす
よく使われるKPI:

 ・採用ページのPV数
 ・滞在時間・直帰率
 ・エントリーフォームのCVR
 ・媒体別・チャネル別の流入数

目標値設定例(ロジックツリー形式):

KGI:月に5人の面接設定(書類通過)を実現したい

エントリーから書類通過率:25%
→ 月に5人の面接設定をするために必要なエントリー数:20件

CVR(エントリーフォーム完了率):2.5%
→ 月20件のエントリーを実現するために必要なセッション数:800セッション/月

【数式による補足】

 ・面接設定数(KGI)=5件
 ・書類通過率=25% → エントリー数=5÷0.25=20件
 ・CVR=2.5% → セッション数=20÷0.025=800件

  活用ポイント: 採用サイトは「応募に至るまでの不安払拭」が鍵となります。数字だけでなく、会社の雰囲気・働き方・社員紹介など非数値的な接点の設計も大切です。定量で追える「フォームCVR」と、定性で見極める「採用ストーリー」の両輪で設計すると精度が高まります。

IR・株主向けサイトのKPI

目的: 株主や投資家に、透明性の高い情報を提供し、企業価値への理解と信頼を高める

よく使われるKPI:

 ・IRページPV数
 ・開示資料のDL数
 ・株主FAQの利用率
 ・平均滞在時間・直帰率

目標値設定例(ロジックツリー形式)
KGI:月間100件のIR資料ダウンロードを目指す

DL率:5%(=DL件数/PV)
→ 月間100件の資料ダウンロードに必要な資料ページPV数:2,000PV/月

IRトップページから資料DLページへの遷移率:50%
→ 資料ページ遷移数2,000件のために必要なIRトップページのPV:4,000PV/月

【数式による補足】
 ・資料DL目標(KGI)=100件
 ・DL率=5% → PV=100÷0.05=2,000
 ・遷移率=50% → トップPV=2,000÷0.5=4,000PV

活用ポイント:
IRサイトでは「見られているか」だけでなく、「資料が理解されているか」が重要です。DL率や滞在時間といったKPIに加え、用語解説・Q&A・動画解説の導線設計で投資家フレンドリーな情報設計を進めましょう。

ブランディングサイトのKPI

目的: ブランド価値を高め、共感や信頼、ファン化を促進する

よく使われるKPI:

 ・ブランド名での指名検索数
 ・SNSでのシェア数・言及数
 ・ストーリーコンテンツの滞在時間
 ・再訪問率

目標値設定例(ロジックツリー形式)
KGI:月間1,000件のブランド指名検索を達成したい

再訪問者のブランド名検索率:20%
→ 月間1,000件の指名検索獲得に必要な再訪問者数:5,000人

再訪問率:25%
→ 再訪問者5,000人を実現するために必要なセッション数:20,000セッション/月

【数式による補足】

 ・ブランド検索目標(KGI)=1,000件
 ・再訪問者の検索実施率=20% → 再訪問数=1,000÷0.2=5,000人
 ・再訪問率=25% → セッション数=5,000÷0.25=20,000セッション
活用ポイント:
ブランディング施策は「短期CV」に直結しにくいため、エンゲージメントの深さ(時間・再訪・シェア)をKPIとして細かく設計することが重要です。定性調査(アンケートやSNSモニタリング)も併せて評価に取り入れましょう。

よくある質問(FAQ)

WebサイトのKPI設計や運用に関して、企業のWeb担当者やマーケターからよく寄せられる質問をまとめました。特に、KPIの設定に不安を感じている初心者の方に向けて、疑問を丁寧に解消していきます。

この章では、以下の4つのよくある質問にお答えしていきます:

・KPIとKGIの違いって?どうやって見分けるの?
・KPIの目標値ってどうやって決めるべき?
・KPIは何個まで設定していいの?
・そもそもKPIが正しく機能しているかどうかは、どう判断する?


それでは1つずつ見ていきましょう。

KPIとKGIの違いって?どうやって見分けるの?

KGIは「最終目標」で、売上や成約数など成果そのものを指します。一方KPIは、KGIを達成するための「途中の指標」で、セッション数やCVRなど行動プロセスを測るものです。見分け方として、「これが達成されれば成功か?」と考えてYesならKGI、「これを改善すればゴールに近づくか?」ならKPIです。KGIをゴール、KPIをチェックポイントと捉えると整理しやすくなります。

KPIの目標値ってどうやって決めるべき?

KPIの目標値は、KGIからの逆算で設定するのが基本です。たとえば「月10件の成約」がゴールなら、CVRや商談率から必要な申込数やセッション数を割り出します。過去の実績データや業界平均も参考になります。無理のない範囲で、「努力すれば届く」現実的な数値を設定することが重要です。

KPIは何個まで設定していいの?

KPIは多すぎると管理が煩雑になり、現場でのモニタリングが機能しなくなります。基本は1つのKGIにつき2〜3個程度が目安です。成果に直結する指標に絞り込むことで、チーム全体のフォーカスが合いやすくなります。また、KPIには「先行指標(行動)」と「結果指標(成果)」の両方を含めると、進捗と結果の両面を管理しやすくなります。設定後は、定期的に見直し・優先順位を調整しましょう。

KPIが正しく機能しているかどうかは、どう判断する?

KPIが機能しているかを判断するには、KGIとの因果関係が明確か、改善行動につながっているかを確認しましょう。たとえばKPIが達成されてもKGIが動かなければ、その指標は見直しが必要です。また、KPIを見て「何をすればよいか」がチームで即答できるかも重要な判断基準です。定期的に成果とのズレを振り返り、現場にフィットする指標かを確認しましょう。

まとめ:WebサイトのKPIを正しく設定して目標達成を実現しよう!

KPIは、Webサイトの運用成果を可視化し、改善の方向性を示す「羅針盤」のような存在です。むやみに設定するのではなく、「目的→KGI→KPI→目標値」というロジックを意識することで、数値が意味を持ち、改善が加速します。
この記事で紹介したように、Webサイトの目的はさまざまですが、それぞれに合ったKPIを選ぶことで、施策の質とスピードが大きく変わります。また、チーム全体で指標を共有することで、戦略と現場のズレを防ぐことができます。

Webサイトは公開後の改善・更新が欠かせません。小さな改善を積み重ねた先に、目標の達成があります。KPIを「設定する」だけで終わらせず、「動かす指標」として育てていきましょう。

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