サイトを作る3つの方法を初心者向けに解説!|失敗しない選び方と判断基準
サイトを作ろうと思ったとき、多くの人が最初につまずくのが「何から始めればよいのか分からない」という点です。自分で作るべきか、ツールを使うべきか、プロに依頼すべきかなど、選択肢が多い分、判断に迷ってしまう方も少なくありません。
サイト制作をスムーズに進めるためには、作り始める前に最低限の基礎知識を押さえておくことが重要です。ここでは、初心者の方でも理解しやすいように、サイト作りの前提となるポイントを整理して解説します。
サイトを作る前に知っておくべき基礎知識

サイト作りを始める前に、最低限知っておくべき基礎知識を押さえておきましょう。以下の3つの観点から、難しい専門用語は使わずに解説します。
- サイトを作るために必要な3つの要素
- サイト制作にかかる費用の目安
- サイトが完成するまでの期間
順番に見ていきましょう。
サイトを作るために必要な3つの要素

サイトを公開するには、次の3つの要素が必要です。
1. サーバー(インターネット上の土地):サイトのデータを保管する場所にあたります。レンタルサーバーを借りるか、作成ツールに付属しているものを使います。月額数百円〜数千円が相場です。
2. ドメイン(インターネット上の住所):「example.com」のような、サイトのURLと呼ばれる部分です。独自ドメインを取得すると信頼性が高まります。年間1,000円〜3,000円程度で取得可能です。
3. サイトの中身(コンテンツ):文章、画像、デザインなど、実際に訪問者が目にする部分。これを作る方法は複数あり、あなたの状況に合わせて選べます。
最近のサイト作成ツールを使えば、サーバーやドメインの設定を意識せずに始められるものも増えています。
サイト制作にかかる費用の目安
サイト制作にかかる費用は、制作するサイトの規模や内容、そして作成方法によっても大きく変わります。ここでは、制作方法による費用の目安を紹介します。
- 無料ツールを活用して作成:0円(独自ドメイン不要なら完全無料)
- 自分でコーディングして作成:月額1,000円〜3,000円程度
- 制作会社に依頼して作成:10万円〜100万円以上(規模により変動)
費用を抑えてサイト作成をしたい人も少なくありません。そんなとき、「まずは無料ツールを試してみて、必要に応じて有料プランに切り替える」という進め方もおすすめです。初期投資を抑えながら、徐々にサイト規模を拡大することができます。
サイトが完成するまでの期間
完成までの期間も、サイトの規模や仕様、選択する作成方法によって大きく異なります。
- 無料ツールを活用して作成:最短1日〜1週間
- 自分でコーディングして作成:1ヶ月〜6ヶ月
- 制作会社に依頼して作成:1ヶ月〜12ヶ月(打ち合わせ含む)
「とにかくできるだけ早く形にしたい」なら、ノーコードツールが最適です。社内にWeb制作に関する知識を有するスタッフが在籍していれば、自分たちで制作することもできるでしょう。もし、ブランディングや集客といった目的があり、丁寧に作り込みたい場合は、制作会社への依頼がおすすめです。
サイトの作り方を選ぶ判断基準

サイトの作成方法を選ぶ際に多くの人が悩むのが、どの方法で作成するか、です。「自分で作るべきか」「ツールを使うべきか」「プロに依頼すべきか」という選択肢がある中で、どれが自分に合うのか選ぶのは難しいかもしれません。そこで、次の3つの軸で考えてみることをおすすめします。
サイトの作り方を選ぶ際の3つの軸
- 判断基準1. 予算で選ぶ
- 判断基準2. 納期・スピードで選ぶ
- 判断基準3. 目的で選ぶ
それぞれの基準について、順番に説明します。
判断基準1. 予算で選ぶ
1つめの基準は、予算です。サイト制作にかけられる予算によって、選択肢は大きく変わります。
| 予算 | 選べる方法 | 特徴 |
|---|---|---|
| 0円 | 無料ツール(Wix、ペライチなど) | 広告表示あり、独自ドメイン不可。お試しや趣味用途向け |
| 月額1,000円〜3,000円 | 有料ツール、自作 | 広告なし、独自ドメイン、基本となるSEO対策。ビジネス利用が可能 |
| 10万円〜50万円 | 制作会社に依頼(小規模サイト) | シンプルな企業サイト、5〜10ページ程度 |
| 50万円〜100万円以上 | 制作会社に依頼(中〜大規模サイト) | デザインや機能にこだわった本格サイト |
完全無料で始めたいなら、Wixやペライチの無料プランが候補にあがります。ただし、サイト内に広告が表示されたり、独自ドメインが使えなかったりと制限があることは理解しておきましょう。
月額1,000円〜3,000円程度の予算があれば、ツールの有料プランに切り替えることで広告を消せますし、独自ドメインも使えるようになります。この予算感であれば、自作も選択肢に入ってきます。ビジネス用途で本格的に運用するなら、この予算は確保しておきたいところです。
制作会社に依頼する場合は、10万円からが相場。初期費用は高くなりますが、プロのクオリティと、自分の時間を確保できるメリットがあります。
判断基準2. 納期・スピードで選ぶ
いつまでにサイトを公開したいかも、重要な判断材料です。サイトの仕様やどのくらいのページ数を求めるかによって、必要な日数は変動します。以下は、期限別で見るおすすめの方法です。
| 期限 | おすすめの方法 |
|---|---|
| 3日以内(緊急) | ノーコードツール |
| 1週間〜1ヶ月 | ノーコードツール、制作会社に依頼 |
| 1ヶ月〜 | コーディングで自作、制作会社に依頼 |
今日中、あるいは数日以内に必要なら、ノーコードツールがおすすめです。ノーコードツールを活用すれば、テンプレートを選んで、文章と画像を入れ替えるだけで公開できます。
1週間程度の余裕があるなら、ノーコードツールに加えて制作会社への依頼も視野に入ります。ただし、ページ数が少ない小規模サイトに限る、という点は注意が必要です。
期限に1ヶ月以上余裕があれば、学習コストはかかりますが、自分でWeb制作の技術を学びながら作成することも不可能ではありません。制作会社に依頼する場合は、打ち合わせやデザイン案の作成、修正のやり取りなどを含めると数ヶ月かかることが多いです。そのため、サイトの公開を急いでいない場合や、クオリティを重視したい場合に選ぶと良いでしょう。
判断基準3. 目的で選ぶ
サイトを作る目的によって、選ぶべきツールや方法は異なります。単に会社の情報を掲載する名刺代わりのサイトなら、ペライチやジンドゥーのようなシンプルなツールがおすすめです。会社概要、サービス内容、連絡先を数ページにまとめるだけなら、複雑な機能は必要ありません。
一方、集客や問い合わせ獲得を目指すなら、SEO対策がしやすいWordPressやWixがおすすめです。記事を定期的に更新する機能や問い合わせフォーム設置機能があり、マーケティング施策を展開しやすい設計になっています。
採用サイトやブランディング重視のサイトを作る場合は、デザインの自由度が高いSTUDIOや、制作会社への依頼を検討してみましょう。企業のイメージを視覚的に表現するには、テンプレートを使って作成するよりも、オリジナルなデザインが求められるためです。
サイトを作る3つの方法とそれぞれの特徴

サイトを作る方法は、大きく分けて次の3つがあります。
- Webサイト作成ツールを使って作成する
- 自分でデザインやコーディングをして作成する
- 制作会社に依頼して作成する
それぞれに向き・不向きがあり、「どれが一番良い」という正解はありません。
| 作り方 | 主な特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 自分で作る(コーディング) | 自由度が高い 細かい調整が可能 | Web制作を学びたい人 時間に余裕がある人 |
| ツールを使って作る | 操作が簡単 短期間で公開できる | 初心者 早くサイトを作りたい人 |
| 制作会社に依頼する | 品質が高い 戦略設計まで任せられる | ビジネス・集客目的の人 社内に制作リソースがない人 |
ここでは、それぞれの特徴を整理しながら解説します。
方法1. Webサイト作成ツールを使って自分で作る
1つめの作成方法は、Wix、ペライチ、Jimdo、STUDIOなどのWebサイト作成ツールを使う方法です。テンプレートを選び、文章や画像を差し替えるだけでサイトが完成します。

この方法の最大の特徴は、スピードと手軽さです。専門知識がなくても、最短で当日中にサイトを公開できます。サーバーやドメインの設定もツール側で管理できるため、技術的なハードルは低めです。
一方で、デザインや機能に制約がある点には注意が必要です。ツールごとにできること・できないことが決まっており、途中で仕様変更が難しい場合もあります。また、月額費用が継続的に発生します。
この方法は、以下に該当する人に向いています:
- できるだけ早くサイトを公開したい
- 専門知識なしでサイトを運用したい
- 小規模〜中規模のサイトを作りたい
方法2. 自分でデザイン・コーディングして作る
2つめの作成方法は、HTMLやCSS、場合によってはJavaScriptなどを使って、自分でゼロからサイトを作る方法です。最大のメリットは、自由度が非常に高いことです。デザインや機能を自分の思い通りに実装でき、不要な機能を省いた軽量なサイトも作れます。
また、ランニングコストはサーバー代とドメイン代程度に抑えられます。一方で、大きなデメリットとして、学習コストと制作時間がかかる点は無視できません。初心者の場合、基本的なサイトを1つ完成させるまでに数ヶ月かかることも。さらに、公開後の修正や保守もすべて自分で対応する必要があります。
この方法は、以下に該当する場合に向いています:
- Web制作の勉強が目的である
- 時間・期限に余裕がある
- 技術習得も含めて挑戦したい
方法3. 制作会社に依頼して作ってもらう
3つめは、制作会社に依頼して作ってもらう方法です。この方法は、サイトを「事業成果につなげるための投資」として位置づけたい場合に最も適した選択肢です。自社内に専門知識がなくても、一定水準以上の品質を担保できます。
集客や採用、ブランディングなど明確な目的がある場合、「見た目がきれいなサイト」ではなく「成果を出すためのサイト」として設計してもらえる点が大きな強みです。また、自社で制作・運用にかける時間や人的コストを最小限に抑えられるため、本来注力すべき事業活動に集中できます。
一方で、初期費用は他の方法と比べて高額になりやすく、制作会社ごとの提案力や得意領域によって成果に差が出やすい点には注意が必要です。価格だけで判断せず、「どこまで設計してくれるか」「公開後をどう考えているか」まで含めて比較検討する必要があります。
サイトを作る実際の流れと手順

サイト制作は、あらかじめ全体の流れを把握したうえで進めたほうが、失敗や手戻りを防ぎやすくなります。作成方法(自作・ツール・制作会社)に関わらず、サイト制作には共通する基本ステップがあります。
まずは全体像を確認してから、各ステップの詳細を見ていきましょう。
サイト制作の基本5ステップ
- Step1. サイトの目的とゴールを明確にする
- Step2. 必要なページ構成を決める
- Step3. コンテンツ(文章・画像)を準備する
- Step4. デザインを決めて制作する
- Step5. 公開前にチェックして公開する
ここからは、それぞれのステップについて、順番にはじめての方でもイメージしやすいように解説します。
Step1:サイトの目的とゴールを明確にする

最初に行うべきことは、「このサイトで何を達成したいのか」を明確にすることです。目的が曖昧なまま進めてしまうと、必要なページや機能が定まらず、途中で方向性がぶれてしまいます。
たとえば、「会社の信頼性を伝えたい」「問い合わせを増やしたい」「採用応募を獲得したい」など、ゴールは1つか2つに絞るのがポイントです。
Step2:必要なページ構成を決める
次に、目的を達成するために必要なページを洗い出します。最初から完璧な構成を目指す必要はなく、最低限必要なページを整理することが重要です。
代表的なページ構成例
| ページ | 役割 | 補足 |
|---|---|---|
| トップページ | 全体の入口 | サイトの要点を簡潔に伝える |
| サービス/商品 | 提供内容の説明 | 強み・特徴を明確に |
| 会社概要 | 信頼性の担保 | 実績・所在地・代表者など |
| お問い合わせ | 行動につなげる | フォーム設置は必須 |
Step3:コンテンツ(文章・画像)を準備する
ページ構成が決まったら、各ページに掲載する文章や画像を用意します。この工程を後回しにすると、制作が途中で止まりやすくなるため注意が必要です。
文章は「うまく書こう」とするよりも、誰に・何を伝えたいかを整理して書くことを意識しましょう。写真が用意できない場合は、最初はフリー素材を活用するのも一つの方法です。
Step4:デザインを決めて制作する
準備したコンテンツをもとに、実際のサイト制作に進みます。このステップは、選択した作成方法によって進め方が異なります。
| 作成方法 | 進め方 | 注意点 |
|---|---|---|
| ツール | テンプレート選択→編集 | テンプレートの機能制限 |
| 自作 | デザイン→コーディング | 学習・作業工数が大きい |
| 制作会社 | ヒアリング→提案→デザイン→コーディング | 要望整理が成果を左右 |
Step5:公開前にチェックして公開する
完成したら、すぐに公開するのではなく、必ず最終チェックを行いましょう。このステップを軽視すると、サイト公開後に取り返しのつかないトラブルが起こる可能性があります。
実際、初心者が最も失敗しやすいのが「とりあえず完成したから公開してしまう」ケースです。たとえば、次のような事例は決して珍しくありません。
- スマホで見るとレイアウトが崩れており、文字が読めない
- お問い合わせフォームが正しく動作していない
- 誤字・古い情報がそのまま掲載されている
特に怖いのは、これらの問題が「エラーとして通知されない」点です。サイトは画面上に表示されているため、運営側は「問題なく公開できた」と思い込んでしまいます。この最終チェックを行うかどうかで、サイトの成果は大きく変わるため、公開前には必ずチェックを実施しましょう。
サイトを作った後に必要な5つのこと

サイトは公開して終わりではありません。公開後にどうやって運用するかによって得られる成果が変わります。公開は終わりではなく、むしろサイトを使ったマーケティング活動のスタートだと捉えても良いでしょう。
「作ったのに、全然見られない」「問い合わせが来ない」というケースの多くは、この公開後の対応が抜け落ちています。ここでは、最低限押さえておくべき5つのポイントを紹介します。
① 検索エンジンへの登録(Google Search Console)
サイトを公開しただけでは、検索結果にすぐ表示されるわけではありません。Googleに対して「このサイトを公開しました」と伝える必要があります。その役割を担うのが Google Search Console です。
これを設定していないと、サイトが検索結果に表示されない、表示されていても問題があっても気づけない、といった状態になります。Search Consoleを使えば、検索結果への表示状況やエラーの有無を確認でき、パフォーマンスの改善にもつなげられます。
② アクセス解析ツールの設定(Google Analytics)
「誰が、どのページを、どれくらい見ているのか」を把握するために、Google Analytics の設定も必須です。Google Analyticsは無料で利用できるツールです。
アクセス解析をしていないと、見られているのか、見られていないのか分からない、改善すべきポイントが判断できない、という状態になります。感覚ではなく、数字をもとに判断するための土台として、忘れずに設定しておきましょう。
③ 定期的な情報更新とメンテナンス
サイトは公開後に更新されなくなると、訪問者に対して不安や不信感を与えやすくなります。特に、情報が古いまま放置されているサイトは「問い合わせしても大丈夫か」といった疑念を持たれ、検討段階で候補から除外される原因になるリスクもあります。更新といっても大掛かりな作業は不要で、情報の鮮度を保つ意識が重要です。
| 更新・メンテナンス内容 | 影響 | 放置した場合のリスク |
|---|---|---|
| サービス情報の見直し | 信頼性の維持 | 内容が古く誤解を招く |
| お知らせ・実績の更新 | 活動実態の可視化 | 事業停止の印象を与える |
| 表現・表記の微修正 | 読みやすさ向上 | 雑な印象につながる |
定期的に手が入っているかどうかは、専門知識の有無よりも「運営姿勢」が伝わるポイントです。小さな更新を継続することが、結果的に信頼されるサイトにつながります。
④ SEO対策の基本実施
SEO対策は高度な施策を行う前に、まず基本を正しく理解することが重要です。検索エンジンに評価されるかどうかは、テクニックよりも「ユーザーにとって分かりやすく整理されているか」に左右されます。
初心者がまず意識すべきなのは、1ページ1テーマを守ること、見出しで情報を整理すること、検索してきた人の疑問にきちんと答えることです。
また、サイトを作る際に、「見る人が迷わない構成になっているか」「知りたいことがきちんと書かれているか」を意識してみましょう。最初から読み手を意識して構成を整えておくことで、後から大きな修正をせずに済み、少ない運用コストで成果につながりやすくなります。
⑤ セキュリティ対策とバックアップ
サイト運営において、セキュリティ対策とバックアップは後回しにされがちですが、トラブルが起きてからでは取り返しがつきません。サイトの規模に関係なく、不正アクセスやデータ消失のリスクは常に存在しています。
最低限実施しておきたい対策として、通信を暗号化するSSLの設定、定期的なバックアップの取得、管理画面のパスワード管理などが挙げられます。何も起きていない段階で対策しておくことが、現実的でコストの低いリスク管理です。
まとめ|迷ったら、プロに相談して整理するという選択

初めてサイトを作るときに大切なのは、いきなり作り始めることではなく、目的と状況に合った作り方を選ぶことです。自分で作る、ツールを使う、プロに依頼するなど選択肢は複数ありますが、正解は人によって異なります。
「何のために作るのか」「どこまで自分で対応できるのか」を整理したうえで判断することで、無駄な手戻りや失敗を防げます。もし迷った場合は、一人で抱え込まず、プロに相談して方向性を整理することも有効な選択です。
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